ここを見よ!RPA各ツールの比較ポイント

 2018.02.15  RPAチャンネル編集部

RPA (Robotic Process Automation:ロボティック・プロセス・オートメーション)の導入に際し、製品選定に迷ってはいないでしょうか?RPAが普及してそれほど時間がたっていないため、国内での導入実績や製品選定に関するノウハウ情報はまだ少なく、「一体どの製品を選べばいいのか」と考えている企業や組織も多いでしょう。

本稿では、RPA導入にあたって各製品の比較ポイントをご紹介します。今後のRPA製品検討にぜひご活用ください。

【比較ポイント①】対象となるシステム環境

RPA比較で真っ先に注目すべきポイントは自動化の対象となるシステムです。システムには2つの意味合いがあります。ひとつは対象となるアプリケーションで、もうひとつがシステム環境です。

1つ目のアプリケーションですが、一般的には業務では様々なアプリケーションが利用されていて、WindowsアプリケーションやWebアプリケーションがあるでしょう。Windowsアプリケーションはさらに、Microsoft Officeなどのパッケージツールと、自社で個別に開発した独自アプリケーションがあるでしょう。また、Webアプリケーションは対応するブラウザが限定されているかもしれません。このように、一口にアプリケーションといっても、様々な種類があります。

2つ目のシステム環境は、対象となるアプリケーションがクライアントPCで実行されるものか、サーバーで実行するものや、対応しているOSのバージョンは何かというRPA自体の実行環境を指しています。場合によってはアプリケーションがVDIなどの仮想環境でしか利用が認められていないケースもあるかもしれません。そのようなインフラ環境も含めてシステム環境を確認する必要があります。

以上のように、アプリケーションの対応種類やシステム環境のサポートに関してはRPAツールによって違いがあります。この違いは、自動化できる業務の範囲に直結するので非常に重要です。また実際に実行してみないとわからない部分もあるので、選定の際には必ず実環境で確認するようにしましょう。

【比較ポイント②】RPAの開発方法

RPAにおける開発とは「ロボットソフトウェアに業務プロセスの手順と操作を指示すること」です。RPAは指示を与えられて初めて機能するロボットソフトウェアなので、対象業務の作業手順や接続アプリケーション、入力する値などを細かく記述する必要があります。2つ目の比較ポイントは、この開発をいかにして行うかという点です。

たとえばソフトバンクが提供する「SynchRoid(シンクロイド)」は、RPAを開発するための画面と対象となる業務画面を同時に表示して、実際の業務プロセス手順や内容を確認しながらRPAを開発できます。一方、他の製品では「RPA開発画面しか表示できない」など、開発作業がスムーズに進まないこともあります。

RPA開発画面と対象業務画面が同時に表示されていれば、RPAを早く開発でき、早く修正ができ、スムーズな開発が行えます。

また、製品によってはGUIベースの開発インターフェイスだけでなく、プログラムをコーディングして開発するものもあるため、一般のユーザーには利用が難しい場合もあります。また、RPAのプロセスは一度開発して終わりではなく、継続的に保守が必要です。そのため、開発環境の生産性はRPAの運用自体に大きく影響を与えます。

【比較ポイント③】RPAの実行環境

RPAというロボットソフトウェアがどこで実行されるかという要件も比較ポイントとして重要です。主な実行環境としてはサーバー、クライアントPC、クラウドという3通りがあります。

≪RPAをサーバーで実行した場合≫

RPAをサーバーにホストすることで、サーバーリソースを有効活用し、処理能力の高いRPAを開発できます。RPAはサーバー上で稼働するため作業実行中もパソコン操作が可能です。

≪RPAをクライアントPCで実行した場合≫

RPAをインストールするのは容易です。ただし、RPAの処理実行中は他のパソコン操作ができない可能性があり、また複数のPCで実行すると全体の管理が難しいという点に注意が必要です。

≪RPAをクラウドで実行した場合≫

RPAベンダーがインターネット経由で提供するRPAをサービスとして利用する形で実行します。ただし、基本的にはWebブラウザ操作しか自動化できません。

それぞれに長所、短所がありますが、一般的な要件では実行環境のうちおすすめはサーバーです。安定稼働ができる上に、作業実行中もパソコン操作が可能なためコア業務に支障をきたしません。さらに、「管理性」と「拡張性」においても大きな違いがあります。

RPAをクライアントPCで実行する場合、各PCでのRPAの設定や保守が必要になります。またRPAを起動には手作業での実行が必要です。拡張性も低く、作業を実行させたいRPAの数だけクライアントPCの環境を整える必要があります。

それに対してRPAをサーバーで実行する場合、スケジューラを搭載しているものが多いため手作業での実行は不要であり、予め設定したスケジュールに従ってRPAが自動的に実行されます。RPAの設定も集中管理できるとともに、サーバーを増設しなくても同一サーバー内に複数のRPAを開発できる拡張性の高さもサーバーの利点です。

両方の実行環境をサポートしているRPAでは、パイロット的にクライアント環境で実行し、本格展開ではサーバー環境を利用するということができ、メリットも多いでしょう。

【比較ポイント④】運用管理機能の有無

RPA比較において見落としがちなポイントが「運用管理機能の有無」です。開発したり実行したりしているRPAを監視するための運用管理機能が備わっている製品は、案外多くありません。そうした製品の場合、ユーザーはRPAが正確に稼働しているかを確認したり、動作ログを取得することができなかったり、エラーが発生しても気づかずに、結果として業務に多大な影響を与えてしまうことがあります。

さらに「ユーザーにアクセス権限を設定できないこと」も課題です。RPAが自動化する業務プロセスは企業にとっては「止めてはいけない業務」であり、勝手に開発設定が変更されたり削除されるようなことはあってはなりません。しかし、RPAを操作するのが人である以上、十分な知識がないユーザーによる設定変更や誤操作などによって問題が発生することはあるでしょう。

そこで、RPAツール上で開発者以外は編集できないようにしたり、ユーザーごとに実行のアクセス範囲を限定したりするといった対策が必要です。

こうした理由により、RPAの運用管理機能は検討時に十分に確認する必要があるでしょう。

【比較ポイント⑤】RPAのライセンス価格

RPAを比較するにあたって価格がすべてではありません。しかし「安いにこしたことはない」というのも実際のところでしょう。そのためRPAのライセンス価格に関しても、確実に比較すべきポイントの一つです。

また、ライセンス体系もツールによって異なります。事前にしっかり確認し、初期は安かったけれど拡張すると非常に高額になった、などということがないようにしましょう。

参考までにソフトバンクの「SynchRoid」の価格をご紹介します。

≪SynchRoidの価格体系≫

 

ベーシックパック

ライトパック

SynchRoidライセンス

10ライセンス

60万円/月

1ライセンス

90万円/年

操作マニュアル・保守サポート

RPAナレッジ(FAQ等)

導入時トレーニング(e-learning)

個別御見積

検定試験

導入支援ワークショップ

個別御見積

開発スキルトレーニング

開発エンジニア派遣

「SynchRoid」は各RPA製品の中でも低コスト帯に分類される製品です。ITスキルが低くても直感的に操作できるので、RPAの初期導入におすすめです。一つの目安にしていただくとよいでしょう。

【比較ポイント⑥】サポート体制

最後の比較ポイントはRPAを提供するベンダーがどのようなサポート体制を取っているかです。RPA導入は多くの企業にとっては初めての経験かと思います。単にシステム的なトラブル時のサポートだけでなく、導入や運用に関するサポートもあると安心でしょう。

ソフトバンクでは実際に社内で大規模に活用しており、ユーザーとしての知見やノウハウをもとに導入企業が安心できるサポート体制を充実させています。特にRPAはユーザー部門が中心になって運用、活用していくツールです。活用や展開に対するサポートもぜひ確認してみてください。

RPA各製品を徹底比較して最適な製品を

今回はRPA製品比較の6つのポイントをご紹介しました。価格だけでなく、これらのポイントに沿って各製品を比較していただくことでより適切な製品選定をしていただければと思います。さらに企業や組織固有の要件や独自の選定ポイントもあると思います。これらを総合的に判断して最適な製品を選択してください。

また、仕様上は対応している環境などでも、個別のネットワークや認証の環境、細かいソフトウェアのバージョンや自動化の対象となるアプリケーションのつくりなどによって対応できないケースもあります。これらのポイントで検討したら、かならず実環境での確認をおこないましょう。

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