RPAでのプログラミングとは?

 2018.06.18  RPAチャンネル編集部

パソコン上の作業の多くは、今やロボットに代替できる時代です。もちろんロボットがあなたの代わりにデスクに座り作業をするわけではありません。パソコンやサーバーにインストールされた“ロボットソフトウェア”がこれを実現するのです。

Excelで集計したデータを基幹システムに入力したり、ネットバンキングへ自動でアクセスして入金情報を収集したり、こうした作業を自動化できるソフトウェアを「RPA(Robotic Process Automation:ロボティック・プロセス・オートメーション)」と呼びます。働き方改革の担い手の一つとして注目され、今日では多くの企業がRPAによって高い生産性を実現しています。

ロボットという名前がついていますが、ソフトウェアなのでそれを使うにはプログラミングが必要なのではないか?という不安があるのではないでしょうか。しかし、RPAには専門的なITスキルが無くても自動化ロボットを開発できる製品もあります。今回は、RPAのプログラミングに関する疑問を解消していきたいと思います。

RPAはプログラミング不要って本当?

プログラミングとはコンピューターが理解できる言語で実行指示を記述するというものです。ソフトウェア開発やロボット開発の現場では欠かせないものなのでRPAにも必要なのではないかという疑問もあるかもしれないですが、多くのRPAはプログラミングが不要です。

では、どうやってパソコン上の作業を記録するのでしょうか?たとえばソフトバンクが提供する「SynchRoid(シンクロイド)」の場合、皆さんが普段行っている作業を記録する形でロボットの処理を開発します。

SynchRoidでロボットを開発するためのフロー画面と、実際の業務で利用する画面を同時に表示して開発を進めていきます。ユーザーが行っている作業をロボットが記録し、フロー画面に自動で記録されていくのでユーザーはそれを確認しながら微調整を繰り返しロボットを完成させます。多くのRPAはフロー画面のみを表示してロボットを開発していくので、SynchRoidなら確認しながら作業を進めていくことができ開発迅速性が向上するでしょう。

製品によって開発環境は異なりますが、SynchRoidのようにプログラミン不要でロボットを開発できるものが多いでしょう。

RPAのロボット開発に必要なものとは?

プログラミング不要でロボットを開発できるものの事前準備は欠かせません。その準備とは「業務フローの定義」です。

RPAはパソコン上の作業を自動化するためのロボットソフトウェアです。Excelマクロのように膨大な量の作業をすべて自動的に行う上に、その適用範囲はあらゆるアプリケーションに及ぶので事実上パソコン作業をすべて自動化できます。ただし条件があります。それは自動化対象業務がルールが明確な「定型作業」だということです。

たとえばExcelデータ上のデータを集計して基幹システムに入力する場合、Excelで作成した請求書の左から3列名、上から3番目のセルのデータを抜き出してERPの画面を呼び出し、請求管理システムに入力するといった作業を自動化できます。もちろんこれはあくまで一例ですので、活用方法は無数にあります。

これとは反対に、非定型の作業を自動化することは苦手です。顧客に合わせてプレゼン資料を作成するような作業に関しては、やはり人間自身が行なわなけらばならないものです。「それじゃあ生産性向上効果は半減じゃない?」と考える方も多いでしょう。しかし、よく見渡してみると組織全体では事務処理などの定型的なものが意外と多いことに気づくのではないでしょうか?これは自動化するというのですから、生産性向上効果は非常に大きいでしょう。

実際にある大手メガバンクでは2015年にRPAによって年間8,000時間の労働時間を短縮し、現在では月間5万8,000時間分の労働時間を削減し9,500人分の仕事を自動化することを目指しています。

このように定型作業を自動化するだけで効果は絶大です。そのためにも、あらかじめ業務フローを定義しておくという事前準備が欠かせません。同じ業務内容でも人によって作業方法が違うと、RPAによって自動化したときに問題が発生する可能性があります。なので業務フローを定義しておくことで、そうした問題を回避しつつRPAを素早く業務に組み込むことができるでしょう。

プログラミングが必要なこともある

RPAでもすべての業務をプログラミングなしで自動化できるわけではありません。ツールであらかじめ用意されている操作や、その単純な繰り返し、実行条件によって業務を自動化できない場合は、プログラミングによって複雑な作業手順をロボットに定義しなければなりません。

また、受け取った発注メールから発注内容の部分だけを抽出してシステムに入力するというロボットを開発する際は、メールの書き方がよほど厳密に定義されていない限りプログラミングによって複雑な作業を定義しないといけないでしょう。さらに高度な判断が必要になる処理を実行するロボットの場合、AI開発に近いプログラミングが必要になるでしょう。

ソフトバンクのSynchRoidの場合、IBMが開発したAIのIBM Watson®と連携することでこうしたロボット開発も容易にします。内容によって都度判断が必要になる非定型作業も自動化できる可能性がありますので大幅な労働時間削減になるでしょう。

RPA導入のメリットとは

最後にRPA導入のメリットをおさらいして終わりたいと思います。

RPAメリット①労働時間の削減

RPA導入による直接的なメリットといえば労働時間削減でしょう。SynchRoidでも中小企業が月間100時間の労働時間を削減した事例などがあり、労働時間削減はRPA最大のメリットと言えるでしょう。自動化対象業務が一つだけなら大きな削減はないかもしれませんが、2つ3つとRPA適用の範囲を広げていくことで月間100時間以上の労働時間削減も難しくありません。

RPAメリット②人的ミスの排除

人間が作業をする以上、ミスを完全に排除するのはできないでしょう。それは些細なものだったり、時には企業に甚大を被害をもたらすものまで様々です。こうしたミスを排除するにはそもそも人間ではなくロボットに作業をさせるということが効果的です。RPAはユーザーが定義して作業手順に従って正確に仕事を進めるためミスがありません。

RPAメリット③長時間労働是正問題の解消

働き方改革の一つとして取り組まれている施策が「長時間労働の是正」です。要は残業を減らすことで従業員への負担を少なくしたり、生産性を向上していこうという取り組みです。RPAがあれば労働時間是正問題の解消も難しくありません。定型作業の削減により労働時間が短縮すれば残業時間を減らし、是正に向けた具体的な取り組みができます。

RPAメリット④雇用リスクを無くす

新入社員や中途社員に対して丁寧に仕事内容を教えても、数か月後には退職していることもあります。近年では経済界全体で離職率が上昇している傾向にあるため、雇用リスクが増加しています。RPAで開発したロボットなら辞めることも休むこともありません。

RPAによって得られるメリットは無数にあります。何よりこうしたメリットをもたらすロボットをノンプログラミングで開発できるところがメリットの一つでしょう。これにより、ロボットの開発や保守においてIT部門の力を借りなくても現場での対応が可能になり、より迅速に正確に活用できるからです。皆さんの会社では、現在どういった課題を持っているでしょうか?プログラミングが不要なRPAを選択し、その活用をご検討ください。

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