RPAの導入事例(製造業編)

 2018.06.23  RPAチャンネル編集部

世間で注目されているRPA(Robotic Process Automation:ロボティック・プロセス・オートメーション)導入事例の多くは金融機関に集中しています。たとえば、三井住友フィナンシャルグループ、三菱UFJフィナンシャルグループ、みずほフィナンシャルグループの3社※1ではすでにRPA活用が進み、年間8,000時間の労働時間短縮に成功したという事例もあります。同グループは今後、150人分の労働時間にあたる300時間分の生産性向上を目指しています。

こうした事例が先行していることからRPAはフィンテック(フィナンシャルテクノロジー)の一部と捉えている方もいるかもしれません。しかし、RPAは金融機関のものだけでなく、むしろ他業界でも広く活用できる技術です。

今回はソフトバンクが提供するRPA「SynchRoid(シンクロイド)」の、マルコメ株式会社様への導入事例※2 をもとに、製造業におけるRPA導入についてお話します。

1件20分かかる作業をたったの5分に、マルコメ株式会社様のSynchRoid導入事例

味噌を中心とした食品メーカーとして有名なマルコメ株式会社(以下、マルコメ)。有名企業とはいえ「働き方改革」や「業務改革」といった課題へ取り組んでいるのは、他企業と変わりありません。マルコメでは従来からルーティン業務(繰り返し発生する業務)の効率化を検討しており、中でも負担の多い「POSデータの集計作業効率化」が優先事項としてあがっていました。

POSデータは営業用の提案ツールとして活用できるように、社内システムにデータを取り込み市場データと比較した資料を出力しています。同社にとって欠かせない業務でも、卸先企業約50社ごとにPOSデータダウンロードサイトが存在するため、指定の条件を設定してダウンロードするだけでも1社あたり20分かかります。

業務頻度は月に1回ですが、情報システム部内の2名体制で行われ、限られたリソースの中で対応することから他業務への進捗に影響を与えるほど負荷の高い業務になっていました。そんな折に業務効率化セミナーに参加したことをきっかけにRPAの存在を知り、POSデータ集計に活用できると考えすぐに具体的な検討に入ります。数々の製品を検討した結果、RPA初心者にとっても使いやすいSynchRoidの採用にいたります。

ソフトウェア開発は未経験の同社でも、ソフトバンクからの開発者向けトレーニングやワークショップの開催、最初のロボットを共同で開発するなどのサポートから本格運用までスムーズに進みました。

結果としてSynchRoidによって1社あたり20分かかっていたPOSデータ集計は5分に短縮し、顧客への対応時間は70%削減に成功しています。マルコメでは今後SynchRoidの活用範囲をさらに広げ、従業員のリソース創出に貢献する意欲を見せています。

製造業におけるRPA活用の可能性

RPAで自動化可能な業務とは「構造化されルールと手順が明確なもの」です。マルコメのPOSデータ集計という業務はこれに該当するため、SynchRoidによる自動化効果が高く現れました。金融機関が中心と考えられがちなRPAが製造業にも高い効果を発揮するのは、製造メーカーにも多大なバックオフィス業務があるためです。

マルコメのようにシステム部門が担当する業務もあれば、経理や人事、総務などが対応するバックオフィス業務は無数にあります。こうしたバックオフィスの大半はRPAに置き換えられると言ってよいでしょう。大手コンサルティング会社のマッキンゼー&カンパニーは、2025年までに世界で1億人以上のホワイトカラー労働者はRPAに置き換えられると予測※3 しているほどです。

従って、製造業においてもバックオフィス業務をRPAに代替すれば、かなり大幅な労働時間削減効果が期待できます。では、バックオフィス業務以外でRPAが活躍できるシーンはあるのでしょうか?

①営業部門での請求書発行や報告書作成

実は、RPAとAIの統合という取り組みは既に始まっています。ソフトバンクが提供するSynchRoidにおいても、IBM社のAI「Watson(ワトソン)」と連携することで従来不可能とされていた非定型業務の自動化に成功しています。

たとえば、営業が顧客から受け取った発注メールの内容を解析して自動的に請求書を発行するといった自動化が可能です。メールは基本的に自然言語に構成されていますが、AIがそれを理解しRPAの自動化ロボットと連携することでこうした非定型業務の自動化が可能になります。

さらに活用範囲を広げれば営業報告書作成の自動化も可能でしょう。音声認識技術を使用して、録音された営業報告を解析してそのまま報告書に落とし込みます。

②技術資料の作成自動化

RPAとAIを活用すれば事務処理だけでなく技術資料作成などクリエイティブな領域でも自動化効果を発揮するでしょう。たとえば2D設計図を解析して自動的にCADデータとして落とし込み、3D図面を作成するなども不可能ではありません。

製造業特有のBOMやQC工程図なども、RPAとAIを活用すれば自動で作成可能でしょう。ただしそのためには、一般的な定型作業よりも複雑になるため自動化ロボットを作り込むための技術は必要です。

このように製造業でもRPA活用の可能性は無限に広がっています。いえ、製造業だけではありません。経済界全体にとってRPAは働き方改革や業務改革の強力な一手になり得る存在であり、だからこそ市場が急速に成長しています。

ソフトバンクのSynchRoidは開発が簡単、だから効果が高い

マルコメが導入および運用しているSynchRoidはその開発容易性に特徴があります。従来のプログラミングを必要とするRPAではなく、実際の業務画面を記憶させることで自動化ロボットを開発します。フロー画面と業務画面を同時に表示して開発を進めていくため、修正も手早くできて実際の業務に即した自動化ロボットを素早く開発できます。

SynchRoidならこれまでソフトウェア開発を手掛けたことがない会社でも、IT部門が存在しない会社でも自動化ロボットを開発して業務効率化を進めていくことが可能です。もちろん導入や運用に関してソフトバンクが全力でサポートするため、ゆくゆくは内製化によって自動化の範囲を拡大していけるでしょう。

もしも皆さんが働き方改革や業務改革といった課題を重視し、今すぐ効率化したい業務があるのならSynchRoidの導入をご検討ください。社内活用実績から蓄積したノウハウで貴社のRPA活用をサポートします。

※1「<3大手銀RPA活用広がる 単純作業をコンピューターで」

※2「導入事例 マルコメ株式会社様」

※3「ホワイトカラーの仕事をロボットが担う 「RPA」が普及拡大」

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