企業の課題を解決するRPA

 2018.07.29  RPAチャンネル編集部

日本では昨年から急速に注目を集めたRPA (Robotic Process Automation:ロボティック・プロセス・オートメーション)。パソコン上の業務を自動化し、業務効率を大幅に向上するためのITソリューションです。

ソフトバンクではRPAの社内運用によって月間100時間発生していたファイルファイルダウンロード作業を1時間まで短縮したり、毎月4,000件発生するお客様のデモ用端末の返却管理を100%自動化したりと様々な効果を得ています。

では、こうした効果を得ることで企業はどういった課題を解決できるのでしょうか?今回はこの点に焦点を当ててお話を進めていきます。

日本企業にありがちな課題

RPAが解決してくれる課題は、日本企業にありがちなものばかりです。ここではRPAが解決する8つの経営課題をご紹介します。

ベンダー依存

IPA(独立行政法人情報処理推進機構)が発表したレポート※1によると、日本のIT人材は約100万人。就業者数全体の1.8%にあたります。そのうち非IT企業に所属しているIT人材はわずか28%です。これが何を意味するかというと「日本企業の多くがITベンダーに依存している」ことです。

米国のIT人材は約419万人おり、就業者数全体の3.0%にあたります。そのうち非IT企業に所属しているIT人材の割合は65.4%です。ちなみにドイツが61.4%、フランスが53.4%といずれも過半数を超えています。他国と比較すると、いかに日本企業がITベンダーに依存しているかがわかります。

ITベンダーのコストは人件費に加えて販管費も含まれ、さらには顧客の業務プロセスや現行システムを習熟するまでの時間などへの学習コストもかかるので、社内IT人材を抱えるよりも高コストになるのが通常です。

もちろんITベンダーとしてはコストの適正化を図る動機もないので、さらなる高コストとベンダー依存を招く原因になります。

人材不足

日本では世界でも類を見ない人口減少国家であり、当然ながら労働人口も減少の一途をたどっています。みずほ総合研究所の調べ※2では、2065年までに現時点から見て労働人口が約6割まで落ち込むという予測です。

これに伴い、日本の各企業では慢性的な人材不足に陥っています。大企業など海外人材を受け入れる体制がある場合は別ですが、中小企業の多くは人材不足によって業務負担が増加しているのが現状です。

RPAはこの人材不足という深刻な経営課題へダイレクトに効果を発揮します。自動化ロボットの開発で定型業務を自動化することで、労働時間を大幅に短縮して業務負担を軽減。人材採用の必要性を下げられるでしょう。

システムの複雑化

新しいITシステムの導入コスト以上に経済的負担がかかるものは既存ITシステムの維持です。ITへの積極的な投資がはじまってから20年以上が経過し、その間企業では様々なITシステムが導入されてきました。

そのため社内のシステム環境は極度に複雑化し、部門ごとにサイロ化(分断化)されたITシステムは管理に大きな負担をかけています。さらに、各ITシステムのインターフェースをすべて自動化することは難しく、必ず人手による情報の移行が発生します。

これが業務負担を増大させる原因でもあり、業務上のミスを発生させる原因でもあります。RPAは本来サイロ化されたITシステムをまたいだ自動化を実行できりうため、ITシステムが複雑化どうかに関係なく業務効率を大幅に向上できます。

生産性向上

日本は世界的に見て労働生産性が非常に低い国家です。OECD(経済協力開発機構)の調査※3によると、昨年の日本の「時間当たりの労働生産性」は46ドルでした。これは米国の3分の2程度の水準であり、OECD加盟35ヵ国中では20位に位置します。主要先進7ヵ国で見ると、1970年以降最下位の状態が続いています。

こうした労働生産性の低さを改善するために様々な業務改善へ取り組まれていますが、実態に即した施策を展開できないことから失敗事例が後を絶えません。

生産性向上でまず大切なのは業務負担を軽減することです。その上で様々な施策を展開するからこそ、従業員のワークスタイルに変革を起こして生産性向上効果をさらに高められます。

RPAはそうした生産性向上のきっかけを与えるITソリューションでもあります。

コア業務への集中

ビジネスでより高い付加価値を生むには、いかにしてコア業務に集中するかということが大切です。たとえば営業のコア業務は顧客とコミュニケーションを取ったり、商談を行うことです。決して営業日報を作成したりプレゼン資料作成に時間を取られることではありません。

コア業務へ関わる時間と売上は比例しているので、RPAを活用して定型業務を自動化し、非定型業務が多いコア業務に集中できれば、自然と売上も増加していきます。

採用費用削減

中途採用者を1人会社へ迎え入れるためには、平均で40万円の求人広告がかかり、諸費用を加味するとトータルで80万円~300万円もの採用費用がかかります。しかし、採用した人材にそれほどの費用をかける価値があるかどうかは、実際に入社するまで分かりません。

こうした人材リスクを回避するためにあえて「採用しない」取り組みを見せる企業が増えています。新しい人材を採用するのではなく、RPAなどのITソリューションを活用して業務効率をアップし、確実な成果を得ているのです。

実際にRPAで開発した自動化ロボットはサボりませんし、辞職しませんし、休憩を取ることもありません。24時間365日会社のデジタルレイバー(仮想知的労働者)として働き続けます。

そのためRPA導入によって採用費用まで削減する事例が増えています。

作業の属人化

企業も業務プロセスを複雑にしている原因の一つが「属人化」です。特定の人材しかできない作業が発生することで、業務へ悪影響が出るリスクが高まり、生産性も大幅に低下してしまいます。

実はそうした業務の多くは、マニュアルによって定型化できるものが多くRPAがその効果を発揮する領域です。RPAによって属人化した業務を自動化すれば、リスクを回避して生産性を向上することが可能でしょう。

まとめ

以上のようにRPAは様々な経営課題を解決してくれます。大切なことは如何にRPAを活用するか?です。ソフトバンクでは社内運用の実績をもとに、1,200通り以上のRPA活用パターンから貴社にとって最適なソリューションを提供いたします。RPAによる業務自動化を目指す際は、ぜひお気軽にご相談ください。

※1 「IT人材白書2017 デジタル大変革時代、本番へ」

※2 「少子高齢化で労働力人口は4 割減 - みずほ総合研究所」

※3 「労働生産性の国際比較 2017 年版~日本の時間当たり労働生産性は 46.0 ドル(4,694 円)、OECD 加盟 35 ヵ国中 20 位~」

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